オゾンとは、Ozone−オゾン、ギリシャ語のOzein(臭う)を語源とする特有の臭いを持った気体の名称で、その分子記号はO3、分子量48、沸点−112℃です。オゾンは空気や酸素より重く、塩素ガスより軽い気体です。自然界には地上25km付近に10~20ppmが存在し、一般に「オゾン層」と呼ばれています。地上では日光や紫外線の作用により空気中の酸素分子が変化してオゾンを作り出し、海岸では、0.05ppm、地上では、0.005ppm、森林地帯では0.05~0.1ppm程度存在し、有害な紫外線から地球の全ての生物を守っています。オゾンは、酸素原子3個からなる酸素の同位体で、独特の臭気をもつ毒性ガスであり、非常に不安定で、常温では徐々に分解して酸素になります。これは第3の原子結合が緩く、容易に分離して通常の酸素に戻る性質があるからです。またフッ素に次ぐ酸化力を持ち、殺菌・脱臭・脱色に優れた能力を示す一方、自然分解した後は毒性を残さない性質があるので、環境に優しい物質として古くから注目され使用されています。