●オゾン発生方式
オゾン発生方式は大別すると無声放電方式、電気分解方式、紫外線ランプ方式等があります。工業的用途で最も一般的な方法は無声放電方式です。 無声放電(Silent discharge)とは図1に示すように平行電極間に誘電体(dielectric)を、設け、この間に酸素ガス、乾燥空気等を供給し、両極間に交流高電圧を印加する際に観察される放電現象です。 さらに無声放電の一種である沿面放電(surface discharge)が図2です。 誘電体を挟んで片側に面電極もう一方に線電極を放電電極、面電極を誘電電極と呼びます。この両電極間に交流高電圧を印加すると放電電極と誘電体の間で放電します。この際、写真1に示すように線電極の周囲に沿って青白い放電が観察されます。
●オゾン生成原理
上記の無声放電あるいは沿面放電により気体中に電子が放出されます。オゾン生成原理の第1ステップは式(1)に示すように安定な酸素分子に放出された電子を衝突させ酸素原子に解離させることです。 第2ステップ式(2)に示すように3体衝突によりオゾンが形成されます。 O2+e→20+e (1) O+O2+M→03+M (2) 以上のように放電現象により発生する電子により酸素がオゾンに変換されます。 沿面放電式の優位点として平行空間を利用する無声放電に対して比較的簡単な構造で安定した放電が得られる点にあります。