オゾン触媒の寿命|設計・生産技術者・保全技術者のためのオゾン発生装置、オゾン分解装置に関する技術情報サイト
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触媒とは、理論的にはそれ自身変化しないもの(半永久)でありますが、実使用においては種々の外的要因により性能が低下し、新しい触媒との交換が必要になります。性能低下をもたらす物質を被毒物質と言い、その内容は下記の通りです。
被毒物質
①一次被毒物質(触媒への物理吸着による被毒)
水蒸気、ハロゲンガス、NoX等が触媒に物理吸着し、吸着および反応プロセスを阻害して反応効率を低下させることがあります。被毒の度合は被毒ガスの分圧に支配されます。すなわち被毒ガスが除去されると反応効率が復元されることからこれを一次被毒と称します。
②永久被毒物質(触媒との化学結合、または付着による被毒)
金属蒸気、化学物質等触媒に逐次堆積し、反応プロセスを阻害する。容易に除去再生することが困難な場合、これを永久被毒と称します。一般的に硝酸系、硫黄系、腐食系ガス、シリコン等有機化合物です。
③その他の被毒物質
ダストが触媒表面を覆うと拡散ステップが阻害される。この場合、ダストを除去することで、ある程度の回復が可能です。
④熱劣化
触媒には固有の耐熱限界(約300℃)があり、これを超える温度で使用すると触媒の構造が変化し回復不能となります。
触媒の安定活性について
オゾンは、酸化マンガンなどの金属酸化物と接触して次の化学反応にて分解される。
O3 + −M− → −MO− + O2 ‥‥‥ ①
O3 + −MO− → −M− + 2O2 ‥‥‥ ②
触媒を常温で使用する場合は、反応①より反応②の活性化エネルギーが大きいため、時間とともに反応①による過酸化物の蓄積が進行する。(=触媒劣化)
触媒劣化を防ぐには、触媒を加熱して反応②に相当する活性化エネルギーを与えてやる必要がある。
触媒の加熱により反応①と反応②の反応速度を等しくさせることで、過酸化物の蓄積を防ぐことができ、触媒の劣化はほとんど起こらなくなる。
一般的に、ガス温度40℃以上で安定すると言われている。
また、触媒を加熱することで、活性低下要因とされる空気中の水蒸気の吸着を抑えることが出来るため、触媒はさらに高活性となる。
(参考文献) 書籍『オゾン分解技術』より抜粋
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